その壱 海底を透視する船?
    少年の記憶が今蘇る神秘の
ナマハゲ岬!(秋田・男鹿)



             


灼熱地獄の東京を逃れて、やって来ました東北の地。でも、ただの旅行じゃ面白くありません。タクラマ館流ミステリーツアーと題し、東北三県にまたがる神秘と謎に迫ります。まずは父の生まれ故郷の秋田からスタート!

今から30年前以上も前、小学校4年の時に祖母の三回忌で初めて秋田に行き、その時唯一連れていってもらった観光地がこの男鹿半島でした。男鹿といえば「泣く子はいねか、悪い子はいねか」で有名なナマハゲの発祥の地(?)ですが、入り組んだ半島を回る遊覧船と並んで、海底を「透視」できるという船が話題となっています(ガイドブックでも必ず取り上げられていますが、海底をどうやって透視するのでしょうか)。実は私はその当時、親とともにこの船に乗った記憶があるのですが、ひどい船酔いで気分が悪くなり、陸に着くと同時にゲロゲロやってしまい、手に持っていた8ミリカメラ・愛機P100がその被害に遭ってぶっ壊れたという苦い思い出は残っているものの、肝心の船の記憶が定かでありません。そこで今回、改めて海底透視船に乗り込むことにしました。よくドラマなんかで、「失われた記憶を蘇らすために、当時と同じことをしてみる」なんてのがありますよね。それの真似っ子ですな。果たして記憶の扉は開くのか?(こういうのもちょっとしたミステリーでしょ?)


起伏に富んだ男鹿半島の海岸線 ご存知ナマハゲ。でも、禿げてないよねえ(髪ふさふさ)


でもって、乗り込みましたよ、海底透視船。結論から言うと、下の写真のように、船の底の両側に透明なアクリルが張ってあり、のぞけるようになっているというだけの話です。たしかに船の構造的には透明ですが、「透視ってのは、『透けていないものを透かして見る』ことを言うんじゃないのか?最初から透けていたら見えるのが当たり前だろ!」という突っ込みを、これまで一体何人の観光客が投げつけて帰ったのでしょう。しかも、透けている素材を船底に張っている割には、それほどはっきりとは海底が見えないのです。


これが問題の海底透視船。ネーミングも笑える 集団でゲロ吐いてるわけではありません。海底鑑賞中


でも見えるっていってもせいぜいこの程度。感動ゼロ 船の中で私の足にくっついていたフナ虫。でかくない?

おまけに船は結構揺れるし、今でも三半規管の弱い私は、ずっと下を見ていたせいもあり、たちまち昔と同じひどい船酔い状態に陥ってしまいました。幸い所要時間は一回約30分と短いので、ゲロゲロする前に船は陸に戻り、事なきを得たのですが、これが1時間だったら危ないところです。海底透視船そのものの記憶がはっきりしないわけもわかりました。大して海底が見えなかったため、記憶に残りようがなかったのです。あ〜あ、って感じですな。別に営業妨害する気はこれっぽっちもありませんが、あれで1,000円近く取るってのはどうなんでしょうか。あと、出航予定時間は守って下さいよ。あとから来る人をいつまでも待ってるのって、どうかと思いますよ。こっちは船ん中で15分以上待ちましたよ。

まあ、でもそういうすったもんだもありつつ、男鹿から秋田に戻る列車の中では、行きと帰りの両方のバスでたまたま一緒だったハルさんという女性と、いろいろお話をしたり、お互いが撮ったデジカメの画像を見せ合ったりと、ひとり旅ならではの楽しいひと時を過ごしました。彼女は現在東京の総合病院で、看護師をやっているとのこと。脳外科の病棟勤務なので半身麻痺などの患者さんが多く、抱き起こして車椅子に乗せたり、寝ている体の向きを変えたり、結構ハードな肉体労働だと言ってました。「スカートにストッキングの仕事じゃないですね」との言葉には思わず納得。
「でも、ハルさんみたいなやさしそうな看護師さんだと、患者さんも嬉しいんじゃないですか?」と言ったら、
「いや、そんな、いちいちニコニコ対応してる余裕なんかないですよ。だから、スチュワーデスさんは偉いと思います」
とのお答え。スチュワーデスさんは、どんなしょうもない用事で客に呼ばれても、決して嫌な顔をしないからだとか。なるほど。
(2004/07/09)


 看護師のハルさん。笑顔がさわやかでした


行き方:JR男鹿駅から秋田中央交通バスで60分、入道崎下車


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